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5,000人を超える死者を出した大震災から9年が経ちました。兵庫・神戸は今やすっかり復興を遂げ、2005年7月1日から7月5日に開かれる第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議(7th ICAAP)の成功と参加者の歓迎、そして、世界への希望と連帯のメッセージの発信に向けた意欲に満ちています。HIV流行は、現在アジア・太平洋地域全域を覆い、近い将来に爆発的に拡大すると予想されています。流行自体はまだ比較的初期段階にあるとは言え、被害を受けやすい人々の間にはすでに深刻な流行と大きな影響が生じています。こうした隣国の状況は、言うまでもなく日本の社会にとっても無関係ではありません。感染者がまだ比較的少数とはいえ、流行は憂慮すべき増加を示しており、今後若者の間にさらに拡大することが強く懸念されます。今私たちがどのような行動をとるかが、アジア・太平洋地域の、そして日本のHIV流行の将来を決定すると言っても過言ではありません。7th ICAAPの目的は、これまでのICAAPと同様、地域における流行とそれに関連する諸問題の理解を促進し、これまでに得られた教訓や希望を分かち合い、そして、将来のために私たちが成すべきことの見通しを明らかにすることにあります。流行の抑制に成功した施策や限られた資源を活用した取り組みには、日本が学ぶべきことがたくさんあります。今回の会議は、“科学とコミュニティの英知の統合Bridging Science and Community”というテーマを掲げました。このテーマのもとに、HIV/AIDSとともに生きている人々(PLWHA)や被害を受けやすいコミュニティのより多くの参加を促進しつつ、科学とコミュニティそれぞれの領域で克ち取られた最新の成果と、地域そして世界で、予防、ケア、治療に対して払われたあらゆるレベルでの努力を共有したいと願っています。7th ICAAPが開催される2005年は、特別な年にあたります。第一に、それは2001年の国連エイズ特別総会の政治宣言(Declaration of Commitment of the UN General Assembly Special Session on HIV/AIDS)によって、各国が自らの国家目標に沿って実施した対策の成果を報告することが求められている年です。そして、第二に、WHO(世界保健機関)/UNAIDS(国連合同エイズ計画)が進めている「3 by 5 イニシアティブ」(2005年までに途上国の300万人に治療を普及する計画)の成果が初めて評価される年にあたります。私たちは、こうした世界のエイズ対策にとって極めて重要な年に、アジア・太平洋地域そして世界からの参加者とともに、英知を分かち合い、そしてHIV/AIDS問題に対する連帯を強めることができることを、心から誇りに思います。


7th ICAAP組織委員会委員長
総合科学技術会議議員
大阪大学前学長